チャートパターンの心理を研究してみると分かる事

FXのチャートパターンにもたくさんのチャートパターンが存在します。その中で代表的なチャートパターンを参考にして心理も含めて解説していきたいと思います。

色々なインジケーターを入れてゴチャゴチャしなくてもこれで少しはスッキリすると思います。

チャートパターンとは

ローソク足を表示しているのであれば、そのローソク足が常に動いていますよね。そのローソク足が作る形こそチャートパターンなのです。

チャートパターンはよく売買のサインとも言われるのですが、すべてが当てはまる事はないです。勘違いしてはいけませんよ。しかしながらみんなが覚えている形でもあるので意識される事は間違いないでしょう。

また、このチャートパターンとは誰もが認識する事が大切な要素となってきます。チャートの形状をみんなが認識して初めてチャートパターン。その形が完成して一斉に思惑方向へ動くという事も忘れないでください。

誰が描いているのか

ここはもちろん投資家になります。投資家と言っても個人からヘッジファンドまで様々です。

またチャートパターンを描くうえでは個人の投資家の力では描けません。やはり強者である強力なヘッジファンドや大口の投資家などによって描かれるものと思ってください。

個人投資家である僕たちが描くのではなく強者同士が争った結果、そこにチャートパターンが出現するわけです。まさに戦いの形でもあります。

代表格ヘッド&ショルダー

ではさっそく代表的なヘッド&ショルダーのチャートパターンの心理を見ていきましょう!

ヘッド&ショルダー

ヘッド&ショルダー

解説なので少し分かりやすいヘッド&ショルダーのチャートを用意しました。こちらはドルスイスの4時間足です。この中に分かりやすく出ているヘッド&ショルダー(三尊)が出現していますが、分かりますでしょうか?

正解はこちらです。

ヘッド&ショルダー

ヘッド&ショルダー

ヘッドの部分が突出しているので今回のチャートパターンとしてはかなり分かりやすいと思います。基本的に何度も言っていますが、分かりやすい事がFXにおいては重要ですからね。それではここから詳しく書いていきます。

まずはこちらの画像を見てください。

ヘッド&ショルダー

ヘッド&ショルダー

底から買っていたトレードの思惑としてこの水平線は過去からも意識されており、突破する事によって大きく上昇しました。レジスタンスが強かった分、売っていたトレーダーの損切り注文、新規の買い注文も合わさって大きく上昇したわけです。

ここで何を考えるか。しっかりとした上昇トレンドであれば前回の分かりやすい高値に支えられて上昇していきます。前回高値に支えられなくても上昇であれば押し安値が最終攻防になるわけです。

分かりやすい押し安値は緑の線で引いている部分青色は短期的な押し安値。

大きく上昇したけれども支えてほしい水平線で支える事なく緑色の押し安値ラインも一度割り込んでいるのが分かりますでしょうか。

この時点から売り買いの攻防がドンドン激しくなるわけです。なぜならばトレンドレスになったのです。短期的にはすでに下落トレンドですが、長期的にはこの押し安値割れをする事により、次は高値を切り下げて本格的に下落トレンドにいこうとする勢力と、この押し安値割れをだましにして再度上昇しようとする勢力が戦いを繰り広げるのです。

ヘッド&ショルダー

ヘッド&ショルダー

売り勢力からすると押し安値を一度割り込んでいるので次は高値の切り下げポイントを形成しようとします。それが先ほど意識されていた水平線を背にしてくる可能性が高いわけです。より意識される水平線から売る人が多いためですね。

ヘッド&ショルダー

ヘッド&ショルダー

買い勢力からするとこの押し安値の割り込みをダマシとして、再度上昇を狙っているトレーダーもいるわけです。このトレーダーもできる限り安い部分で買いたいのでもみ合いになります。上昇をイメージしていたトレーダーの値動きイメージ。

ヘッド&ショルダー

ヘッド&ショルダー

なのでこの水平線で押さえられて、再度高値の切り下げが確定すると本格的な下落トレンドが発生。買いであればこの水平線を抜いて再度サポートされれば再び上昇トレンドが確定する部分。持合いになるわけです。

ヘッド&ショルダー

ヘッド&ショルダー

結果、上昇の勢力に水平線を抜け切る力がなく水平線にきれいにレジスタンスされて安値更新。売り側の勝利になったわけです。

これが形としてヘッド&ショルダーになっているという事です。言ってみればヘッド&ショルダーは究極のダウ転換ともいえる形です。

ヘッド&ショルダー

ヘッド&ショルダー

代表格ダブルトップ

先ほどはヘッド&ショルダーをお伝えしてきました。次もFXでは知らない人はいないチャートパターンのダブルトップです。ここではダブルトップを説明しますが、基本的にダブルボトムを同じです。

ダブルトップ

ダブルトップ

同じくチャートから見ていきましょう!こちらにダブルトップがあります。何個か見えるとの声も頂きそうですが、今回は分かりやすいてっぺんのダブルトップにしようと思います。

ダブルトップ

ダブルトップ

このような形でダブルトップを形成しています。これはネックラインもとても分かりやすいですね。これは4時間足なのでかなりの時間を使って形成したダブルトップになります。何度も言いますが大きな時間足で認識出来る事が大切ですよ。

ダブルトップ

ダブルトップ

先ほどのヘッド&ショルダーと同じ考えでいきましょう。最終的な押し安値を見ていきます。

分かりやすくネックラインに水平線を引いていますが、これはネックラインと押し安値が重なっています。なのでより重要な水平線になります。ネックラインの部分ではまだ押し安値を割り込んでませんよね。

なのでまだ買っているトレーダーからするとポジションを持っています。

ダブルトップ

ダブルトップ

ここで初めて押し安値とネックラインを大きく明確に抜いてきました。この時点で上昇トレンドが崩されてトレンドレスの状況になったわけです。下位足ではすでに下落トレンドです。4時間足ではここで初めて明確に上昇が否定されたという事です。今回はネックラインと押し安値も含めてきれいに並べていたので損切り注文が大きく入ったのでこの下落になったと思われます。

ダブルトップ

ダブルトップ

次は先ほどのヘッド&ショルダーで解説した通りの売り買いの攻防が起こるわけです。結局はネックラインと押し安値としてきれいに見えていた水平線を超える事が出来ずレジスタンス。それにより高値の切り下げが見えてきて下落トレンド開始で下げていきました。

結局のところはチャートパターンの心理と言ってもダウがその中に隠れています。下落を狙うのであれば、それまで買っていたトレーダーが完全に参ったと言ってくれない限りは大きな損切りも巻き込んでくれないし、新規で同じ方向へ売ってくれるトレーダーもいないんですね。

この事も頭の中にしっかり入れてチャートパターンを見ていきましょう!

同じチャートパターンでも考えなければならない事

これまではチャートパターンを形成する心理をお話ししてきました。

ある程度チャートパターンが描く心理はご理解して頂いたのではないでしょうか。ここからはしっかりと考えてもらう為にお伝えしてきます。

例えば僕は何気なく書いていますが、大きな時間足の波。これは何気なく書いていますが、最重要でもあります。見る人からすると5分足などに落とし込んでトレードする人もいるかもしれません。でも、重視するのは大きな時間足の流れなのです。

これを本当に理解していないといくらチャートパターンの心理を理解したところで勝ち続ける事が出来ません。

下位足レベルの崩れでは本当に伸びていきません。相場の方向性をしっかりと理解した上で大きな時間足でしっかりと見えるチャートパターンが出現してきたら、しっかりトレードしましょう。その方がリスクは少ないし、リスクリワードもいいので。

なので下位足の短期トレードをしている人は特に気を付けて考えてくださいね。

チャートパターンの心理まとめ

最後にもう一度重要な部分をおさらいしていきますね。

・大きな時間足の流れを意識する

 

・せめて4時間足レベルのチャートパターン

 

・チャートパターンの中でもダウを意識

ここは最低限、押さえておいてください。単純にチャートパターンが出たからと言って安易にエントリーせずに投資家の心理(ダウや大きな時間足の流れ)を意識していきましょう!